校正とは何かと使用する分銅とその等級

はかりにおける校正とは何かと必要性

まず最初に校正とは何かを説明すると不確かさを確認することです。つまり計測、計量機器を1つ1つ使用する際には精度をチェックする必要があります。精度の現状を把握することで、そのズレは許容範囲内かどうかを判断します。具体的には高精度の標準器である分銅と実際の測定結果を比べると対象となるモノの不確かさが分かります。あとこの行為には修理、メンテナンスは含まれず、定期的に行い誤差が大きくなればメンテナンスを行う必要があると言えます。

正確な測定を行う際に使用する分銅の等級は

分銅とは一言で説明するなら金属の塊で、形は円柱形のモノが多いと言えます。用途は天秤などで、モノの質量を測定する際に使用する質量基準です。高度な電子天秤校正用に使う精密なモノから上皿天秤に付いている簡易測定用のモノまで様々な種類があるのが特徴と言えます。そして質量の基準はキログラム原器となっています。例えば理科の実験時に使う上皿天秤の場合は、100mg~50gのモノが一般的で、この上皿天秤の感度は0.1グラム以下に設定されているから10mgの重しも存在します。それに対して校正用標準のモノは電子天秤だと測定場所の重力によって測定値が違ってくる程精密です。ちなみに地球の重力加速度というのは基本的に、自転の遠心力と回転楕円体の形状により高緯度の方が高く、高度が高い程地球の中心部からの距離が遠いので、低い性質があります。だから正確な測定値をする為には、の自動測定機能が付いたモノがお勧めです。付いてない場合は手動で操作を行って下さい。あと重しや等級の規格はいくつかあって、質量は1mg~5000kgまでの30段階、精度はF1、F2、M1、M1-2、M2、M2-3、M3の9等級となっています。

分銅を使用する際の注意点を説明

使用する際の大前提として、素手で直接触れないでください。その訳は素手で触ると油脂、汗の塩分が付くので錆びや質量変化の原因になってしまいます。なので傷が付かない様に木製のピンセット、先端に樹脂やゴムが付いたピンセット等を使うのが一般的です。あと重いモノは手袋を使って持つようにしましょう。それから天びんの皿上で滑らせる、硬いモノに当てるのもNGです。滑らせると底面が磨り減る恐れがあり、質量減少の原因となります。さらに硬いモノに当てると欠けてしまい使えなくなります。まあ高分解能の天びんを使う時は設置場所と保管温度に十分な注意が必要です。温度が違うと測定する時に数値が変化して正確な測定が出来なくなります。